母乳育児をしているママにとって、
授乳中は、なにものにも代えがたい至福の時間(*^-^*)
離乳食が始まり、授乳回数が減ってくると、我が子の成長は嬉しいけれど、
でもやっぱりちょっと寂しかったりします…。
ひと世代前は、1歳を過ぎたら断乳すべき!という考え方が一般的でしたが、
今では2歳を過ぎても、赤ちゃんが欲しがるうちはあげている、という人も多いです。
ここでは、母乳はいつまでが良いのか、理想的な授乳終了時期について、
いっしょに考えていきましょう!
なぜ1歳で断乳していたの?
今の子育て世代のちょうど一世代前に当たる世代の人なら
「1歳になったら断乳!」が当たり前。
でも、一体なぜ1歳だったのでしょうか?
それには3つの理由がありました。
1歳になれば食事から十分な栄養が摂れる
生後5~6ヶ月頃から始めた離乳食は、段階を経て、およそ12ヶ月で終了します。
個人差はありますが、1歳~1歳半くらいで、
子供は食事から栄養を摂取できる体になっています。
母乳の栄養濃度が下がる
以前は、6ヶ月を過ぎたら母乳に栄養がなくなる。と言われてました。
しかし、近年、日本母乳の会によって否定され、
子供が1歳を過ぎても母乳中の栄養は豊富である。と発表されています。
ただ、勘違いしてはいけないのは、1歳以降の子供にとって、
母乳はパーフェクトフードではないということ。
じつは、1歳未満の乳児とそれ以降では、必要とする栄養素は少しずつ変わっていきます。
残念ながら母乳だけでは、人間が必要な栄養素をすべて賄うことができません。
そういった意味では、1歳以降は母乳では栄養が足らない。といえますね。
自我の芽生え
1歳を過ぎた頃から、徐々に子供にも自我が生まれます。
自分の思う通りにならないことがあると、激しく泣き喚いたりするように…
この時期に「断乳」という、子供にとって嫌なことを実行しようとすると、
激しく抵抗され、親の方が根負けして断乳失敗するパターンが多くなります。
(ちなみに、私も上の子供時はそうでした(;´∀`))
そして、このパターンにならないように、
「自我が生まれる1歳より前に断乳しよう!」ということですね。
卒乳と断乳は違うの?卒乳とは?
最近では、親が時期を決めて母乳をやめさせる「断乳」ではなく、
子供が自然と母乳を欲しがらなくなるのを待って、「卒乳」する。
という考え方が主流になっています。
ただし、ここでのポイントは、
離乳食開始から卒乳まで、徐々に母乳の役割が変わっていく!ということです。
実は、母乳には「栄養摂取」と「母子のスキンシップ」という2つの役割があります。
生後半年くらいまでは両方が必須ですが、
離乳食などで母乳以外から栄養が摂れるようになると、
メインの役割が、「母子のスキンシップ」に傾いていきます。
そして、母子のスキンシップによって得られる子供の精神安定が、
重要視されるようになったために、断乳よりも卒乳がすすめられるのです。
授乳の時間は母親にとって至福の時ですが、
赤ちゃんにとっても、母親からの愛情を感じられるとても大切な時間!
1歳過ぎの子供が母乳を欲しがるというのは、
栄養ではなく、母親からの愛情を欲しがっているのですね。
つまり、子供が精神的に成長して、
母乳(授乳による母親からの愛情)を必要としなくなるまで待ちましょう。
というのが「卒乳」の考え方です。
卒乳が理想だけど…現実は?
「子供が自然と母乳を欲しがらなくなって卒乳」こそが、
母乳育児終了時期の理想とされます。
がしかし、世の中には様々な理由で、
それより先に「断乳」しなければならないケースが多々あります。
- 保育園に預ける
- おっぱいトラブル
- 下の子を妊娠した
最近は育休産休制度が充実している会社が増えてきたといえ、
育休は産後1年まで、と定めている会社も多いです。
保育園に預けるとなると、少なくとも預けている間は、
母乳はできなくなります。
乳腺炎など、母親のおっぱいのトラブルによって、
授乳ができなくなる場合があります。
また、子供に歯が生えてくると、乳首を噛んでしまい、
痛くて授乳ができない!ということから断乳するパターンも…。
乳首への刺激は流早産の危険があるため、
授乳はやめるように指導されます。
上記以外の理由でも、
「3歳近くになっても母乳を欲しがるので、思い切って断乳した」
「母親が病気や怪我をした」
「両親や義理の両親に断乳を強く勧められた」など、
「断乳」しなければならなくなるケースは山のようにありますね。
断乳についてはこちらに詳しくご紹介しています。
→ 断乳の仕方!進め方を間違えると予想外の敵が・・・
大切なのはあなたなりの愛情表現!
「理想の子育て」に固執するあまり、理想通りにいかなかった時に落ち込んだり、
ひどい時にはノイローゼになったりしてしまうママがいます。
「卒乳」したかったのに、何らかの事情で「断乳」になってしまった場合でも、
自分を責める必要は全くありません!
母乳を子供に与えることは、あなたにしかできないこと。
パパやおじいさんおばあさんには、決してできないことだからこそ、
「理想的であるべき」「理想的にできなければ私は母親失格」と。
自分にプレッシャーをかけてしまいがち。
しかし、母乳=愛情ではありますが、愛情=母乳ではありません!
卒乳でも断乳でも、あなたの子供に対する愛情は変わらないはずです。
授乳できる期間は、子供の長い人生においてほんの数年のこと。
そのほんの数年の間、母親であるあなたにしかできない授乳を、
愛情いっぱいの時間にしてあげることが何よりも重要ですね!